20211029-31「秋の上高地」~カラマツ黄葉と霧氷を撮る
カラマツの黄葉はいつもより遅れています。散り始めてもいませんし、部分的には緑色が混じった樹が多く見られました。稜線には白いものが見えて、青い空が広がっていますので、晩秋の上高地をいかにまとめるのか、いよいよ写真教室の始まりです。

2021年10月29日(金)-31日(日)
宿泊先 一泊日 ザ・パークロッヂ上高地
二泊目 上高地公園活動ステーション
参加者 8名 下島 高橋 月野木 西田 宮嶋 森田 山口 横坂
講 師 岩橋崇至 岩橋宏倫
11月29日(金)初日
集合13:00
沢渡バスターミナルに車を置いて上高地行きのシャトルバスに乗車すると、茶嵐から山口さんが乗車。「ここまで車で来た。昨日は富山県高岡市のミュゼふくおかカメラ館で岩橋先生の写真展を見てきた。凄い迫力の写真展だった。」「縦長のタペストリーは下から見上げるよりは2階吹き抜けから見下ろした方が断然面白い気がした。」
バスターミナルで下車。上高地アルピコショップで豚まんとコーヒーを購入。昼食を軽く済ませるのはちょっとした訳がある。豚まんを食べ終わる頃に宮嶋さんがバスターミナルに到着する。宮嶋さんもおやきで軽く済ませる。宮嶋さんは松本駅発上高地直通バスで上高地入り。
上高地インフォメーションセンターに立ち寄り、ご挨拶して情報収集。
加藤所長から「太兵衛平のカラマツがきれいなので是非」と薦められる。
島さんから「9月25日にホソバノツルリンドウを見た」と聞く。森さんからも色々。
集合場所のザ・パークロッヂ上高地に到着。
ロビーで寛いでいると、下島さん、高橋さん、岩橋先生、宏倫先生、森田さんが次々に到着する。高橋さんの足元を見るとやる気満々のスパイク付きの長靴姿。「もう一日分を歩いてきました。」と元気一杯だ。下島さんは東京発の上高地までの直通バスで12時過ぎに到着、森田さんは予定より一本早い電車に乗れたのでずいぶん早く到着できたとのこと。
鉄道上高地線が松本-渚間でバスによる代行輸送をしているため、通常よりは時間がかかってしまうことから、各自がそれぞれ事前に適切な交通手段を工夫選択することになりました。
岩橋先生から教室の開始に際しての一言をいただく。
小梨平方面に撮影に出かける。
小梨平食堂の先の広場でカラマツ黄葉と六百山の切り取りから撮影開始。毎回撮っているけど、なかなか上手くまとまらない。宏倫先生のアドバイスを受けて奮闘することしばし。
梓川左岸に出来た水溜まりに穂高の主稜線が写り込んでいるので、此処でも撮影時間をたっぷりと設ける。カメラの位置を低くして、白く写ってしまう河原を狭く撮影することがポイント。

西田さんの到着。
松本駅から渚駅のバス移送、新島々駅から上高地行きのバスが沢渡での乗り換えとなるなどの不運が重なり、自宅を出発してから9時間をかけて上高地に到着。車中で読もうと用意した本を開く気にもならなかったとのこと。15時近くに小梨平で合流する。遥々お疲れさまでした。
夕景の撮影に展望台に立つ。
明神岳にかかる雲が少し赤みを帯びたくらいで終了。焼岳の上空にきれいな雲が出ているので、高橋さんはそちらで撮っているのだろうと移動したが見当たらない。宿に戻ることになる。
ザ・パークロッヂ上高地の楽しみはビュッフェスタイルの食事。
美味しそうな食材を目の前にするとつい心が躍り始める。長い長~い自制心との闘いが始まる。昨年のレポートに記されていたが、飲み放題のプランが消えているので物足りなさは否めないけれど、往時と違って、ビールがさほど進まないのは年齢を重ねたことによるものか。みなさんの年齢を尋ねてみると、90歳台が1人、80歳台が4人、70歳台が2人、60歳台1人という結果になる。元気に集まれることが一番大切なこと。
岩橋先生から明日30日の撮影予定について「冷え込んできたので霧氷が期待できる。早朝の大正池、朝食後の田代池を撮る。」とお話があり、集合時間が伝達される。いつも開催していた二次会は翌朝が早いこともあり見送りとなる。
東京発の夜行バスで上高地入りする月野木くんに、早朝の撮影予定地をmailで知らせる。

11月30日(土)
4時半起床、身支度を整えて玄関ホールに集合。
バスターミナルには続々とバスが到着している。
早朝の大正池に到着するとすでに黒山の人だかりで、三脚を立てる余地のないほど。土曜日の朝だから止むを得ないのだろう。河川改修工事で狭くなってしまった撮影ポイント、いつもと違うのは、三脚がずらりと並んでいるのではなく、 座りこんでスマホを掲げている人の多いこと。聞こえてくる言葉の殆どが中国語。?あれ? 入国制限が緩和されたの? いつ? カメラを覗く背後から喧しい声が響き渡るのも久しぶり。
帰宿すると月野木くんが出迎えてくれる。
予定時刻どおり上高地入りして、河童橋周辺で撮影をしていたという。
楽しみなビュッフェスタイルの朝食を摂る。自制心との闘いは続く。
部屋の片づけと荷物の整理を済ませて、8:45に玄関ホールに集合、田代池に向かう。
途中の遊歩道で夥しい数の観光客とすれ違う。活気に溢れた上高地が戻ってきたことを痛感。
中国語を話す人たちは真新しい靴・スニーカーを履いているのですぐに判別できてしまう。
白っぽい服装の女性が多いのも気になるところ。
田代池に到着する。
まだ霧氷が付着しているのでしばし撮影にいそしむ。撮影している途中からどんどん溶けていく。カラマツの黄葉を入れた樹氷が撮れたので初期の目的が達成できてホッとする。
田代橋の上にて午後の撮影場所について吟味する。
午後の光線の入り具合を勘案して、太兵衛平のカラマツを撮ることにする。
小梨平食堂に12時に集合して、午後、太兵衛平に向かうことになる。
小梨平食堂はいつでも気軽に食事ができるところが良い。何よりバスターミナル周辺よりも値段が安いこと。食事のメニューも豊富なのが良いけど、ラーメンがなくなっていた。山菜そばをいただいたけど具材の山菜が硬かったのが残念でした。
太兵衛平のカラマツ黄葉
陽が傾いてカラマツの樹の背後が暗く落ちる好条件なので、じっくり撮影時間を取る。
新しいトンネルが完成したので旧道は荒れ放題になっている。大雨によるトンネル上部の崩落があって、巨大な岩がゴロゴロしているところが絶好の撮影ポイントになっている。大岩の上からの焼岳の雄姿とカラマツの絶景をたっぷり楽しむ。




2日目の宿泊先:上高地公園活動ステーションへの移動。入浴。
夕食18:00
雑ぜご飯と汁ものは格別の味わい。副菜も食べきれないほどの量が用意されている。家庭料理風の味わいがとてもありがたい。食事を済ませたあと、有志が若林さんを囲んで歓談する。
歩数計の数字を確認すると20,000歩を超えている人が多い。5,000歩も少ない人もいたけれど、中を浮遊していたと思うしかない(笑) お疲れさまでした。
先生から「明朝は冷え込みがなく曇り空なので自由行動にする。朝食7時に集合。」と伝達あり。
11月31日(日)
月野木くんが5:15に撮影に出発。その後すぐに高橋さんも出発していく。
西田さんが6時過ぎに動き出し、展望台に向かう。
7:00朝食 展望台で猿の撮影に夢中になった3人が遅刻する。
部屋の片づけ、荷物の整理を済ませて、談話室に荷物持参で集合する。
8:45ころ 講評会
・月野木くんが撮影した「グリーンフラッシュ」の画像をテレビ画面で見る。
撮影秘話の数々が実に興味深く、羨ましく思う。
・西田さんはフォトジュエルで制作した写真集「ホタル」「巨木」を持参。
・山口さんは昨年の「秋の上高地」の作品を持参。
・高橋さんは昨年の「冬の燕岳」と「月山の紅葉」の作品を持参。
・横坂は自宅近くの裏山と川原で撮った「粘菌」の作品を持参する。
11:00ころ
宏倫先生のパソコンよろず相談が開かれていて、西田さん、月野木くんが興味津々でした。


2022年の年間計画について話題に
先生 「秋の上高地」「春の上高地」と年に2回実施したい。
春の開催時に乗鞍高原に足を延ばせると良いと思う。
「岡山のホタル」はリベンジしたい。
「厳冬期の西穂高」「樹氷の森吉山」ができないか。
2021年に計画したものの未実施のままの企画がある。
★会員からの要望を出してもらうことにしたい。
昼頃に写真教室は解散となりました。
コロナ禍が長く続いたために教室を開催出来ませんでしたので、自然塾の会員各位と再会ができたことが嬉しくて、講評会で会員の作品を拝見したり、岩橋先生の声を耳にしながら自分の頭の中でイメージを作ってみたりすると、コロナ前の状態にスーッと戻ったような気になってみたり、さまざまな情報交換が出来たことなどでホッコリと温かく感じてみたり、写真自然塾の気風に触れた3日間だったように思いました。
写真:岩橋宏倫 文と写真:横坂敏行