2018.2.9〜12「西穂高」~厳冬の西穂~
2018年2月9日(金)~12日(祝) 3泊4日

参加者 石神 渋谷 島田 高橋 松井 横坂 計6名
講 師 岩橋崇至先生 岩橋宏倫先生
2月9日(金)ジャンダルム集合
14時30分 新島々駅で渋谷さん、石神くんと合流してジャンダルムに向かう。早春を思わせるような光景が続く。16時00分 ジャンダルム着。高橋さんは既着。午前中から天気が良かったのでロープウエイに乗って山荘までの道を途中まで歩いてきたとのこと。島田さんは明朝7時にジャンダルムで合流することに、松井さんは明日西穂山荘で合流予定。今回の参加者は燕岳(11/22-24)の男たちと紅一点の高橋さんの6名で少数精鋭が揃うことに。でも、厳冬の西穂高の撮影をなによりも楽しみにしていた方が来れなくなったことは残念なことだった。17時00分 入浴。期待以上のお湯の熱さを堪能する。

18時00分 夕食、飛騨牛の豆乳しゃぶしゃぶ、岩魚の刺身、エビの天ぷら 美味しかった。定時天気予報によると天気は一方的に下り坂。
20時00分 から平昌オリンピック関連のTV視聴。各自消灯。
2月10日(土)6時00分 起床 -3℃
7時00分 朝食 朴葉味噌、焼き魚(鮭)、なめこの味噌汁、卵、海苔 申し分なし
8時00分 ジャンダルム出発 ロープウエイ往復乗車券の購入は先生が担当された。
9時12分 ロープウエイ下車 いつもよりスムーズに乗車できたのは天候が下り坂に向かうためなのかも。いつもならけたたましく聞こえる外国語の響きも殆どなし。展望台に出てしばしの撮影時間。「この場所での綿帽子は滅多に見られない」と先生。西穂高は無論、槍ヶ岳の雄姿と南岳に続く稜線が見られたが、10時00分 出発する頃には姿が見えなくなって、10時20分 急坂手前で小休止を取るころには小雪が舞いだした。
10時50分 中休止「ここから急登だよ」行動食を口に運ぶ。
11時24分 撮影ポイント(宮嶋さんのダイヤモンドダスト)で小休止。しばし各自思い思いに撮影に入り12時00分 出発まで。

12時30分 西穂山荘到着。大きな雪だるまの脇から雪のトンネルを潜って本館玄関に辿り着く。設置されている電球の効果がいまひとつなので手元が暗くて見づらい。別館2階の「上高地」で8人全員が同室に。この部屋には思い出が詰まっているが、当時との違いはサッシ戸が二重になっていたこと。連休初日とあって山荘は混雑している。別館レストハウス(いつものところと言った方が分かりやすい!)での昼食には名物の西穂ラーメンをいただく。自分はみそラーメンに唐辛子をったっぷりと入れていただいた。900円。山荘入口の寒暖計が-1℃を表示している!
13時45分 松井くんが到着する。汗びっしょりかいて「暑い!」が第一声。その後は、レストハウスの石油ストーブを全員で囲んで暖をとりながら夕食時間まで情報交換などで過ごし、撮影はなし。持参したマイカップでのお湯割りが進むこと。
18時00分 夕食は本館の食堂で摂る。メニューは信州松本名物の山賊焼き(鳥のから揚げ)と豚汁。餃子の皮で包んだ餅。スパゲティがついてボリューム満点。山賊料理の命名の由来について「鳥(肉を)揚げる」が人から物を「取り上げる」山賊から来ていると宏倫先生が解説。豚汁大好きの石神くんは今回もまたお代わりに忙しかった。お湯が有料なのは痛い。500mlが300円也。20時30分 消灯準備。21時00分 消灯。
2月11日(日)5時00分 起床 「暑かった!」と口にする人が多かった。-6℃ 雪
6時00分 朝食 焼き鮭、卵焼き、コゴミの胡麻和え、生姜、柴漬け、海苔
6時45分 コーヒータイム 宏倫先生の淹れたコーヒーは美味い! 朝一番からずっと雪を融かして作った水でコーヒーを淹れてくださったので、格別な味わい。
7時30分 粟澤支配人の登山靴を見せてもらう。軽さを予想以上だった。ただし高価。
8時45分 樹林帯の撮影に入り10時45分 まで。ラッセルは松井さんにお世話になった。西穂山荘前の広場から樹林帯の中を登山講習会に参加している方たちが動き回っている。幾つかのグループ毎に、雪洞掘り、滑落停止、ビーコン探しを体験する2泊3日の研修らしい。「でも、東側斜面での講習会は危険きわまりない。」と先生の指摘あり。


11時00分 講評会 渋谷、横坂、高橋の順に持参した2Lプリントで、島田さんは石神くん持参のPC画面上で講評していただき12時15分 昼食で中断。うどん、ラーメンなど各自で摂った後は、石神くんが午前中に撮影した写真をもとに13時30分 まで講評いただいた。


15時00分 撮影再開までは小休止を取り、各自の時間に。


17時33分 撮影終了。石神くんの講評会で得たヒントが頭に入っているので、午前中に撮影した同じ場所でも画面構成に変化が生じたり、先生の声が聞こえてきたりする。気温が下がってきたことにより樹木が白くなり、日没の頃にはうっとりするような光景が広がった。粟沢支配人から「大雪渓」一本の差し入れがあり、謹んでいただくことになった。
18時00分 夕食 「大雪渓」の美味しかったこと。30分で飲み干したのは記録的かな?粟澤支配人が食事中に明日の気象情報を伝えてくれる。「これから冬型の気圧配置が更に強まり気温が下がり強風が吹くと予想される。ロープウエイは15m/sの風が吹くと運行停止となるので、明日の下山時の風速次第では下山できないかもしれない。臨時的に一回だけ運行ということがあるかもしれない。」悩ましいなぁ~
20時00分 -14℃ 粟澤さんのお話のとおり津々と冷え込んでくる。別館レストハウスのストーブ回りに陣取って20時30分 まで。「予想天気図を見ると等圧線が縦に7本並んでいるが、途中で歪んだ形をしているので、風の強さが一時的に弱まる時間がある。小さな低気圧状のものができれば大気の流れに変化が生じるのかもしれない。」先生の読みが当るかもしれない。明日朝の天気図で再度確認することになる。21時00分 消灯。
2月12日(祝) 5時00分 起床 -14℃
夜中ずっと風が唸り声を上げていた。玄関先の積雪量が少ないのは強風で飛ばされたからかも。宏倫先生が淹れたコーヒーを飲みながら、ストーブの回りで気象情報を確認する。スマホ画面で天気図と雨雲の動きを見て「10時過ぎに雲が一時的に切れるので、その時間にロープウエイが動くのではないか」と先生の読み。「それ以降また大きな雪雲が接近してくる。それまでの間かも」そんな気がする。
6時00分 朝食 焼き塩サバ、卵焼き、竹の子煮、柴漬け、さつま芋の甘煮、
粟澤支配人の気象情報。「相変わらず20m/sの風が吹いている。7時30分 にロープウエイ情報が入るので、別館レストハウスで待機していて欲しい。」6時30分 荷物をまとめ始める。
7時30分 粟澤支配人から「ロープウエイの方でまだ結論が出ていない。8時00分 過ぎに再度連絡が入ってくるので、改めて連絡する機会を設けたい。」
8時00分 粟澤支配人 「本日、一回だけ運行することになったので連絡する。10時過ぎにはロープウエイ駅に集合して欲しい。明日まで下山を延ばすことができるのなら、その方が賢明かもしれない。」説明を受けたあとに本館トイレに向かうと、本館玄関前が出発準備でごった返している。登山教室に参加されていた40名程が先に下山を開始してくれる様だ。個人客がそのあとを続く。ラッセルは要らないからアイゼンを装着し、一番最後に出発することに決める。吹きつける風は猛烈なので、樹林帯に入る前にトラバースするあたりまでは気を緩められないからと注意喚起あり。

8時45分 に西穂山荘を出発。トラバースと急坂を無事に通過した。宮嶋ダイヤモンドダストの辺りから撮影しながら下山して、9時50分 にはロープウエイ駅の西穂高駅に到着した。風は相変わらず強く吹きつけている。改札口で待つことしばし。

10時00分 過ぎに改札口を通り抜けて二階建てのゴンドラの一階内部に移動したが、
入口のドアが閉められたあと暫くはそのまま、ゴンドラが動かない状態が続く。無線交信の何度目かでブザーが小さく鳴って、するするーっと動き出し、ゴンドラが中空に浮かんだところで歓声が上がった。でも問題なのはこれから先の風の吹き具合なのだ。特に二番目の鉄塔から三番目までの900mが要注意で、高度があるので落ちたらひとたまりもない。鉄塔を通過する際の揺れがいつもよりも少ないのは減速して運行しているからだろう。通常7分の乗車時間を14分もかかってしらかば平駅に到着した時には、一斉に歓声と拍手があがった。いつもよりも感謝の気持ちを込めて挨拶したのは言うまでもない。
11時15分 過ぎに新穂高温泉口に到着。登山者用の駐車場に置いた車の上には20cm程の積雪が見られた。集合写真を撮ったのち「ひらゆの森」に移動して温泉で汗を流した。松井、石神両名は極寒の露天風呂に飛び込んでいったが、他は風邪を心配して慎重な対応だった。雪が降るのを見ながら食べた蕎麦はとても美味しかった。けれど、途中から雪の降り方が激しくなってきて(先生の読みはよく当った!)帰路の安全が気になり始めたので、会食後は自家用車で参加した高橋さん、松井さん、島田さんとは「ひらゆの森」で解散し、14時30分 新島々駅までの渋谷さんと石神くんを送り届けて解散となった。
記録 横坂
写真 岩橋(宏)