© 2017 岩橋崇至写真自然塾

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2017.8.1~8.7「槍ヶ岳~槍・穂高連峰パノラマ~」

September 2, 2017

四国在住の会員からの強い要請で今年の夏は南岳に行くことになった。仲間のような井村支配人のヒュッテ大槍をベースに6泊7日のゆったりした行程ながら1週間の長丁場だ。ところが当の会員が都合で参加できず、更に途中参加もあって初日の集合は6名となった。2日目に残る全員が追いつき、延べ11名に先生と宏倫さんの13名で決行。写真的には今一つながら、奇跡的に行動中1日も雨に遭わず、快適な撮影会となった。

 

 

参加者:石神、奥井、加藤、唐妻、渋谷、島田、高橋、西田、町田、山口、横坂 計11名

    岩橋崇至先生、岩橋(宏)

行程 :上高地嘉門次小屋集合(泊)

~徳沢~横尾~槍沢ヒュッテ (泊)

~大曲~天狗原分岐~坊主岩小屋~ヒュッテ大槍 (泊)

~周辺撮影(東鎌尾根~殺生ヒュッテ)~ヒュッテ大槍(泊)

~槍ヶ岳肩~大喰岳~中岳~南岳~南岳小屋(泊)

~天狗原分岐~天狗原~槍沢~槍沢ヒュッテ(泊)

~横尾・解散

 

 

8月1日 火曜日 晴れ

 14時上高地バスターミナルで西田さんと合流する。先生を先頭に4人で撮影しながら嘉門次小屋に向う。16時に到着すると先行していた唐妻さんと渋谷さんが既に入浴を済ませた涼しい顔で現われた。再会を祝しての宴をささやかに。今宵の嘉門次小屋は満員の大盛況。外テーブルで岩魚の塩焼きを主にした夕食に舌鼓を打った。その後は囲炉裏端で歓談。小屋のご主人(あるじ)が途中から同席され、宏倫さん、西田さんと横坂はご主人から大変貴重な岩魚の燻製をいただく幸運に巡りあえた。(横坂)

 

 

 

 

8月2日 水曜日 晴れ

7時半、高橋さんが合流して7人で嘉門次小屋を出発。10時徳沢で石神君、12時横尾で奥井さん、町田さん、加藤さんが合流した。奥井さんは底が剥がれた登山靴の補修に負われていた。(ここまで横坂加筆) 最後の島田さんと山口が槍見の手前、小さな沢沿いで花の写真を撮っている本体に追いついて全員集合。

 

 14時8分一ノ俣で10分休憩。その後2回の休憩を取って15時10分に槍沢ロッジに到着。予想外に登山客が来ており、更に上から下から続々とやってくる。10年ほど前、7月中旬に泊まった時は15人ほどしかいなかったのに様変わりだ。特に若い人が増えている。夕食は17時、それまで各自見計らって入浴だ。石鹸は使えないものの入浴できるのはありがたい。16時頃からはテラスで恒例の歓談だ。

 

17時夕食。何と3回に分けての食事になっていた。来る人引きも切らず利用者は、200人ぐらいいただろう。夕食内容は鶏のから揚げなど山小屋としては十分な内容だ。下山時もここに泊まるので18時から講評会を行う。ここでやってしまえば荷物を少しでも軽くなるよう置いていけるからだ。

 

 

 

 

20時過ぎ、各自寝る支度に入る。男性は8人で一部屋、比較的ゆっくりでありがたい。女性は他の客と一緒だったが、それでも余裕があったらしい。

 

 

 

 

 

 

 

 

8月3日 木曜日 晴れ

 

 4時起床。暑くならないうちに槍沢を歩きたいという先生の考えで、朝食は昨夜のうちに弁当を用意してもらい、その一部を食べた後、4時57分に出発。5時40分テント場に着き、人によっては残りの弁当を食べるなどして5時57分まで休憩。

 

 6時33分大曲通過。6時57分雪渓地点になりアイゼンを装着し7時10分に雪渓に入る。今年は雪が多く、例年に比べて雪渓がとても大きく長い。10分足らずで夏路を歩けるようになるが、雪渓の方が歩きやすいので数人は天狗原分岐下の大岩のところまで雪渓を登る。

 

 7時44分に大岩のところでアイゼンを脱ぐが、途中から夏路を登った本体を52分まで待つ。8時10分~35分、天狗原分岐で休憩。さあここからがきつい登りだ。40分ほど登ったところに右に沢が落ちている。9時13分沢で一休み。皆一斉に顔を洗ったりタオルを浸して首を拭いたり、涼を取るのに余念がない。雪渓を流れ出た水だけにこれが何とも冷たくて気持ちが良い。宏倫さんなど数人が頭から沢水を被っていたのが羨ましい。

 

 9時30分、歩行再開。一登りして雪渓をトラバースするとグリーンベルトの上にでる。9時52分、ここでやっと待望の槍ヶ岳が見えてきた。ここから岩場が多くなり、花々の種類も違ってくる。一旦5分強休憩の後、10分ほど歩いたが、ここで撮影タイムになる。

 

 

 10時10分~30分、槍ヶ岳をバックにハクサンイチゲを撮る。登山者が多いので、なかなか難しい。10時32分、坊主岩小屋を通過、ヒュッテ大槍への分岐点だ。分岐後俄然花が多くなる。10時38分から30分ほど撮影、後は三々五々撮影しながらヒュッテに向かうことにする。小屋への最後の登りは何度来てもきついが頑張りどころだ。12時丁度、第一陣がヒュッテ大槍に到着。井村支配人が暖かく迎えてくれた。第2陣は13時丁度。先生を含む最終到着は14時7分になっていた。その差はシャッターを切った枚数の差だ。取り敢えず到着順に昼食だ。ほぼ全員がラーメン。とはいえ味噌ラーメン、豚骨ラーメン、醤油ラーメン、つけ麺と選択はまちまちだ。疲れた体に美味しさが沁みとおる。その後しばし休憩。全員が揃ったところで、後の行動は自由となる。近場で花を撮る者、スボラを決め込むもの半々だが、女性陣はいつも元気だ。

 

 17時夕食。洋風の食事は特に女性陣に好評だ。通常の盛り付け以外に、大皿でスパゲティが出てくるのも驚きだ。かつては槍近辺で最も空いている小屋で登山者にはありがたい小屋だったが、数年前から食事や対応が良いとの口コミが広がり、今では槍の三つの小屋で最も評判が良く客も多い。かつての森支配人や井村支配人の努力の賜物だ。食後夕景の撮影に出る。小屋から数メートルのところで撮れるのもありがたい。だが、上空はかなり晴れていたのに、西に雲があるらしく残念ながら夕焼けにはならなかった。対面の常念岳上空に形の良い雲があったが、これも絵にするには至らなかった。

 

 18時40分小屋に戻る。後はお決まりの懇親だ。1升瓶の焼酎をまん中にどかんと据えて会話が弾む。20時30分就寝。2段ベッドながらゆったりと寝られる。

 

 

 

8月4日 金曜日 晴れ時々曇り

 

 4時起床。夜中は星空だったようで、数人が撮影に出ていたようだ。4時半、それぞれ適当に場所を選んで撮影に出る。晴れてはいるものの上空に雲が多く、良い朝焼けがでるかどうか半信半疑で待つこと20分。東の空に雲が棚引き、その合間から4時53分頃常念岳・大天井岳間の峰の上に太陽が顔を出した。東の空は赤く染まったが、槍ヶ岳には強い光が当たらない。ここ数年の朝の状態そのものだ。温暖化のせいか、空気の汚れのせいか、残念ながらかつてのような強い光のご来光には遭遇しない。それでも盛んにシャッターを切るのがカメラマンだ。

 

 

 

 5時半ごろすっかり空が明るくなったところで撮影終了。お腹を空かして朝食に向かう。他の登山客は既に済ませて大半出発して行ったので、6時からゆっくり朝食を楽しむ。そうこうしているうちに外はすっかり霧に包まれてしまった。それを幸いに7時から8時過ぎまでお茶タイムと昨日残した写真の講評会となる。宏倫さんが入れてくれるコーヒーが格別だ。

 

 8時30分、霧が晴れてきたので撮影に出る。初めて来た石神君は槍の穂先へ挑戦すると言って宏倫さんとともに出発。残りはのんびり槍への稜線に花を求めて撮影行だ。時々ガスが舞うが、その合間を縫ってイワツメクサ、ヨツバシオガマ、タカネヤハズハハコ、ミヤマダイコンソウ、シコタンソウなどを撮影。槍ヶ岳を背に撮りたいがこれがなかなか難しい。殺生ヒュッテからの合流点から殺生ヒュッテに下り、トラバースの路をヒュッテ大槍に戻るルートを取る。このルートにも花が多い。イワギキョウ、ジムカデ、クモマグサ、ウサギギク、キバナシャクナゲ、タカネシオガマ、ミヤマリンドウ等々が咲いていた。ヒュッテ大槍着は11時半から12時。僅かな距離に3時間以上も楽しんだことになる。昼食は昨日と同様ラーメン類だが、それぞれ違った味を楽しむ。そうこうしているうちに山頂を目指した石神君と宏倫さんが帰還。初体験の石神君によると「登りの方が怖かった」とのこと。山頂はガスが舞い「1時間も粘ったが展望がなかった」と残念そうだった。昼食後は休憩。そのうち外は再びガスが舞い、午後の撮影は自由となった。しばらくして撮影に出る者、ズボラを決め込む者、いつもの通りだ。夕食まで長い団欒が続く。

 

 17時夕食。今日も昨夜同様充分な洋風内容だ。昨日の経験からゴハンを少なめにして美味しいスパゲティを存分に食べる。気が付いたらすっかり空になっていた。結局皆の取り合いになっていたのだった。

 

 17時40分から夕景の撮影にでるが昨日同様空振り同然だった。適当に切り上げ、その後はいつもの歓談で20時まで過ごす。

 

 

 

8月5日 土曜日 晴れ後曇り

 

 4時起床。快晴だ。朝の撮影条件はほぼ昨日同様、東の空の状況が少し違うが、あえて言えば昨日の方が良かったかもしれない。相変わらず槍ヶ岳は染まらない。

 

 6時朝食。今日は南岳までの稜線歩きが楽しみだ。奥井さんが都合によりここで下山。7時10分、出発前に井村支配人にも入ってもらって記念撮影。それぞれに別れを告げ、稜線ルートに向け7時20分に出発する。

昨日十分に撮影したので今日はひたすら槍の肩を目指す。途中殺生ヒュッテの分岐で10分、穂先の直下を前に5分休憩し、8時38分に肩の小屋に着く。石神君、晴天の槍の穂先を見て昨日見られなかった展望が見たいと途中から宏倫さんとともに再度山頂を目指す。本体は9時3分まで休憩と撮影。近くにミヤマオダマキやタカネシオガマなどの群生があって何とか物にしようと頑張るが位置が悪くなかなか思うようにならない。トイレを済ませ、石神君らが槍に取り付いているのを見届けて大喰岳へ向かう。途中2回各5分の撮影休憩を挟んで9時55分に大喰岳山頂を通過。その直下で10時丁度から13分まで休憩。アップダウンはあるが晴天の稜線歩きは気持ちが良い。大喰岳・中岳の鞍部辺りに花が多数あり、10時39分から50分まで撮影。

 

 11時8分中岳山頂通過。以前に来た時はこの稜線歩き、ランラン気分で通過した記憶があるが、意外にもアップダウンがきつく時間と労力を要する。皆さん一様に感じているようで、年齢の経過を実感する。岩ゴロのルートを下って11時55分、南岳との鞍部に着く。中岳の雪渓から流れ出る水が冷たく美味しい。全て岩場なのでこの水は飲料にも適しているようだ。ここで石神君と宏倫さんも追いついてきた。流石に若い二人の足は速い。行動食など取りながら20分休憩して12時15分南岳へのだらだら登りに掛かる。

 

 

 

13時3分天狗原分岐、15分休憩。もう南岳はすぐ近くだと思っていたが、もう一登りあった。一汗かいて山頂を通過するも、期待した北穂高岳は岩壁はおろかその一部すらも見えない。13時44分、やっと南岳小屋に到着。すっかり霧に包まれていた。小屋で一息入れているうちに雨が降り出す。行動中でなくて良かったが、撮影は無理、夕食まで自由行動となった。結局誰も撮影には出なかった。

 

 17時夕食。ヒュッテ大槍に比べれば少し落ちるが、それでも山小屋の食事としては十分満足な内容だ。

 

 17時20分、雨が止んで明るくなってきたのでダメ元で撮影に出る。獅子鼻展望台と大キレットへの降り口付近に別れてチャンスを待つが、そうは問屋が卸さない。待つこと1時間、ようやくガスの切れ目にキレットや北穂が見え隠れするようになるが今一つだ。19時前後になってほぼ全容が見えてきたが、既に光が足りずに絵にはなりにくい。

 

 19時10分、諦めて撮影終了。小屋へ戻って一休み後、20時30分頃段ベッドで消灯を迎える。長い一日だった。

 

 

8月6日 日曜日 晴れ

 

 4時起床。外は乳白色。撮影は無理かとも思ったが、4時20分ともかく撮影に向かう。朝日が最も見やすい常念平が今朝のポイントだ。ほぼ全員がここに並んでご来光を待つが、東には分厚い雲が垂れ込めている。それでも4時55分、雲の合間から弱いが太陽が顔を出す。10分間ほど期待をもって見守りつつシャッターを押すが、今一つすっきりしない。北穂高岳に当たる光も弱く、黒々とした岩壁は表情に乏しいままだ。5時15分を回ったところで諦めて朝食に向かう。久しぶりに南岳に来たが、夕景も朝景もままならず、また来いということらしい。

 

 6時朝食。出発予定は7時20分になったので、朝食後最後のあがきで明るくなった獅子鼻へ行ってみる。北穂高岳の全貌は見えたものの相変わらず光が弱く写真的には物足りないままだ。見納めに数枚撮って小屋に戻って出発に備える。

 

7時28分、体操を済ませて出発。南岳山頂で5分休憩し、8時9分に天狗原分岐点に到着。団体が2組待機していたのでラッシュになるのを恐れたが、20人ほどの団体は南岳山頂を目指してピストン。数人のもう一組が降り口の難所を通過するのを待って8時20分に天狗原に向かって下山を開始する。いきなり岩場の急下降だ。鎖や梯子を慎重に下るが人数が多いと時間が掛かる。過去2度ここを通過したがこんなに険しかった記憶はない。ここでも歳を感じざるを得なかった。

 

 

 

 

 9時5分、8分間の休憩。ミヤマダイモンジソウが咲いていた。さらに下って尾根の末端で9時46分から20分の休憩を取る。老人集団なので体力を温存しながらの下降だ。少し下がってまた撮影。これが自然塾のテンポ、コースタイムの2~3倍掛かるのはいつものことだ。

 

 10時50分、天狗池の上に出る。草原になり、花も多い。天狗池には先ほど追い抜いて行った20人の団体が昼食休憩に入ったようなので、我々はここで昼食兼撮影タイムとする。チングルマ、アオノツガザクラ、キバナシャクナゲなどが咲いていた。ここで明日から仕事の島田さんが一足早く上高地に向けて下山。本体は11時31分に出発したが、9分後の11時40分には天狗池。雪に埋まって水面は全く見えなかったが、そのやや上に小さな池があって、周囲も絵になる状況だったので再び撮影だ。ここを出たのは11時56分。結局池の周囲に1時間強いたことになる。

 

 

いよいよ槍沢に向かう。灌木帯を抜け槍沢が見えるところに出ると、シナノキンバイやイワオトギリなどの群落に出会う。また撮影だ。ところがにわかに雨粒が落ちてきた。2日以来これまで行動中の雨は全くなかったが、とうとう来たかと覚悟したが、幸い5分ほどで止んでくれた。

 

 

 

 

 

 

 

 

槍沢のゴーロを渡り、天狗原分岐点に出ると、ここにもシナノキンバイが群生している。今度は陽光燦々、黄色がはじけるように輝きだした。勿論撮影だ(12時48分~56分)。

 

 

後は槍沢ロッジに向けて下るだけ。雪渓もアイゼン無しで慎重に下り、大曲を13時53分に通過。その先の沢で13時56分から14時8分まで休憩し、後は一気に下る。ロッジには15時9分に到着した。

 

 今日も登山客で一杯だ。当てがわれた部屋は12人分の段ベッド1部屋だったが男性6人女性3人いたのに、男性が5人と勘違い。下の6人分を女性3人に提供してしまったので、男性群は上の段の6人分に6人と窮屈な一夜になってしまった。フェミニスト集団だったわけだ。

 

 4日ぶりの入浴を済ませ、テラスのテーブルで話が弾むうちに17時の夕食。17時40分から室内のロビーで男性群だけで再び歓談。女性群はお疲れの様子で、部屋に閉じこもったままだった。20時就寝。

 

 

 

8月7日 月曜日 晴れ後雨

 

 4時30分起床。快晴。今日は下るだけなのでゆっくり出ても良かったのではと思ったが、いつもの通り5時20分に朝食を取る。身支度を整え、6時25分に下山開始。6時53分、二俣を通過。トリアシショウマなどを撮る。

 

 7時1分、一ノ俣で6分休憩。17分に槍見を通過し、7時17分に横尾に着いた。小屋から1時間弱、やはり下りは早い。15分ほど休憩したが、先を急ぐ人もいるのでここで流れ解散となった。7日間の長丁場だったが、特に問題になることもなく無事撮影会を終了。この間奇跡的に雨にも会わず楽しい撮影会だった。

 

 

記録:山口

一部横坂 

写真:岩橋(宏)

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